2011年2月7日月曜日

この世の権力と真の自由 ダニエル書 11:1-9

ガブリエルは主の前にひれ伏すダニエルに力を付け、言葉を伝えました。今はメディヤよりもペルシャのほうが強大ですが、メディヤ人のダリヨスの元年にペルシャで三人の王が立ちます。そしてさらに第四の王が最も力を持ち、ギリシャに向かっていきます。これはアレキサンドロスをあらわします。しかし、その強大な権力も何一つ彼の手には残らず国は分裂し、そのなかから、北と南の王が争います。政略結婚などいろいろな方法で権力を勝ち得ようとするのですが結局、財宝は全てエジプトが持っていくという結末となります。

 この世の力とはなんとむなしいのでしょうか。どんなことをして守ろうとしても、この世のものは崩れてひとつも残ることはないのです。アレキサンドロスは棺の両脇に穴を開け自らの手を突き出しこの世を去るのに何一つ持っていくことが出来ない事を示して死んでいきました。人はなぜシンプルに今日、生きているそのことを神に感謝出来ないのでしょうか。神が与えたもので満足できないのでしょうか。この世にある財や権力が自由と快楽を与えてくれると思っているのだと思います。確かにそれを得れば何もかも自分の思う通りになるかもしれません。しかし、それは間違いです。この世にある欲望には必ず終わりがあります。自由を得るために権力を得ようとします。そうすると逆に権力という物自体に縛られてしまいます。それを得ようとして苦しみ、また得た後もそれを失わないために、もがき、自分自身の魂を自分自身のなかに閉じ込めて肉体とともに滅ぼしてしまいます。

 私たちクリスチャンが持つ真の自由とは何でしょうか。クリスチャンは天の御国に財産を貯めるといわれています。この世のものより、主に期待する私たちは権力や財産を必要以上に求めなくともよいのです。なぜなら、神の義を求めるところに必要なものは全て与えられるとイエス・キリストは約束してくださったからです。このことを信じられたなら、この世に魂を縛れるものはなくなるでしょう。真の魂の自由を見ることが出来ます。もしあなたが今、何かを求めて苦しんでいるとしたら神に祈ってみてください。難しいことかもしれませんが神に委ねてください。本当の自由と恵みが必ず現われます。あなたの平安を心からお祈りします。アーメン。(N)